特色ある治療

片側顔面痙攣

片側顔面けいれん

片側の顔のぴくつきやけいれんが続く「片側顔面けいれん」は、顔面神経に血管が接触・圧迫することで起こります。初期は目の周囲のぴくつきから始まり、徐々に頬や口元まで広がることが多いです。ボトックス注射で一時的にけいれんを抑えることも可能ですが、根本治療は「微小血管減圧術」という手術です。耳の後ろを数cm切開し、顔面神経を圧迫する血管を剥離して圧迫を解除します。入院期間は約1週間が目安です。長年のけいれんでお悩みの方は、ぜひ専門医へご相談ください。

片側顔面けいれんとは

片側の顔の筋肉が、自分の意思とは関係なくピクピクと動いてしまう病気で、「片側顔面けいれん」と呼ばれます。特に目の周りや口の周りの筋肉が同時に収縮するのが特徴で、初期は目のけいれんから始まり、徐々に顔全体に広がることがあります。

原因

顔の表情を動かす「顔面神経」が、脳の奥にある血管に接触し、物理的に刺激されることが主な原因です。神経の根元(脳幹)にある顔面神経核が血管に触れてしまうことで、異常な興奮が起き、筋肉のけいれんを引き起こします。

治療法

● 微小血管減圧術(手術治療)
耳の後ろを小さく切開し、後頭部に約3cmの小さな骨の穴を開けて、神経を圧迫している血管を剥離・移動させる手術です。多くの場合、手術直後からけいれんが改善しますが、1〜2週間かけて徐々に収まるケースもあります。合併症がなければ術後約1週間で退院可能です。
● ボトックス注射
けいれんしている筋肉に、筋肉の収縮を一時的に抑える薬(ボトックス)を注射する治療です。効果は約4〜6か月持続しますが、根本的な治療ではありません。
● 薬物治療
内服薬による治療もありますが、多くの場合十分な効果は得られにくいのが現状です。

長く続く顔のけいれんにお悩みの方は、早めに専門医の診察を受けることをおすすめします。適切な治療により、症状の改善と生活の質の向上が期待できます。


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